2009年08月24日

あなたのゆめ きかせて

あおぞらを はるかとおく
ながれていく しろいくもに
たくしたものは ちいさなてがみ
のにさくはなの うすいびんせん
ゆうだちに ぬれたりしないで
めざめたおもい かれのもとへ

きれいなうた ひびくように
かなたまで とんでいって
せかいでひとり こいしいひと
てがみを とどかせたいひとへ
posted by bkntmrg at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2009年08月23日

夏休みの思い出

 ラジオ体操を終え弟と私が帰ってくると、台所で大きな音がしている。途端に嬉しくなってしまう。台所へ駆け込むと、そこには出勤前のスーツ姿の父がいて、立ってタバコを吸っている。そして母がトマトジュースを作っている。ぎゅわーんぎゅわーんという大きな音はジューサーの音だ。八分割したトマトをジューサーに放り込み押さえつけるたびにぎゅわーんと大きな音がする。ジューサーのそばで、私たちは待っている。トマトジュースはトマトの赤よりも淡い色で出来上がる。コップに注ぎ、氷を二つ三つ入れ、長いスプーンでよく混ぜながら飲む。一杯目は出勤する父。二杯目と三杯目は母は弟と私にくれる。四杯目は母が飲む。
 わたしの、夏休みの思い出。家族がそろっていたあの頃が、懐かしい。あのトマトジュースが懐かしい。
posted by bkntmrg at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2008年07月09日

沈黙よりも…

 沈黙よりもうつくしい言葉、沈黙よりもやさしい言葉が、わたしから溢れ出ればいいのに。沈黙より静かで、沈黙よりおだやかな……。そんな言葉が、わたしの心、わたしの瞳、わたしの指先から。

 歩いて帰る。初夏のあたたかな風が、暮れかけの小さな町によく似合っている。
 駅から、家まで。ずっと空を見上げていた。

(2008/05/10)
posted by bkntmrg at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2008年07月06日

傷つけた日のこと / 自由になれない心と、痛みと

  傷つけた日のこと

 「遅れた時計直すよに 人を傷つけた日もある」

 村下孝蔵さんの『かげふみ』という曲のなかにある歌詞です。こういう言葉を話す村下さんのことが、bkntmrg はとても好きです。
 遅れた時計を直すように。
 なんの熱も持たずに、それがまるで当然のことのようにして。そんなふうに、人を傷つけてしまったことがわたしにもあっただろうなあと思います。今までの人生のなかで。
 いくつかの季節を経て、わたしの心には、誰かを傷つけてしまったことの傷が、やはり眠っています。時が癒したほかは、決して消えてしまうということもなく。
 そして時々、かなしい気持ちに、少しなります。


  自由になれない心と、痛みと

 傷ついてしまったときに、わたしは出来れば、"わたしの痛み"ではなくて、より広く"ひとの痛み"のことを思いたいなと。いつも、そんなことを考えます。そう願っています。
 だけども、むずかしいですね。わたしもやはり、"わたしの痛み"から自由になれずに、誰かのことを責めたい気持ちになっていることがあって、そして、それはしばしばです。

 自由になれない心と、痛みとを抱えて、そういう日は、どうしたらいいのでしょうね。
 夕飯を食べ、入浴をして、どこかにいる自分の分身のことを少し思い、そして眠る。対処法は、そんな感じかなあ。
posted by bkntmrg at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2008年01月30日

あの空を

20080127sora
 わたしの話す言葉よりも、ずっとずっと、あの空のほうがうつくしいのだもの。

 あの空を、あなたにあげる。
   ★

 橋のまんなかで立ち止まることが、bkntmrg は多いです。
 上の写真は、橋のまんなかで立ち止まって、遠い空を撮ったものです。川が、夕のひかりを抱きとめています。
 小さくて、ちょっとわかりづらいのですが。

 車がせわしなく通りすぎる、埃っぽい街中でも、遠い場所を見ることが出来る。橋のまんなかは、そういう場所です。
 時の彼方から吹いてくる風に、すっかり包まれてしまう。
 そして、あなたのことを、おもう場所です。
posted by bkntmrg at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2007年12月31日

小さな花束の日々

 「やさしい」

 「やさしい」と大好きな人から言われたとき、わたしは、自分がうれしい気持ちになっていると気付きました。

 その言葉を苦痛に感じるようになっていた自分のことを、わたし自身、知っているのです。やさしいと言われた瞬間に、身と心をこわばらせる。そんな日々に、わたしは随分と慣れていました。

 心のなかの素直さが、戻ってきつつあるのかな。と、そう思ったら、少し安心できました。うれしくなりました。

 「やさしい」ことが、わたしは好きです。

 
 星に願いを

 流れ星を、手に握らせてくれた人がいて、わたしはその人が大好き。
 願い事は、その人のしあわせを。
posted by bkntmrg at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2007年10月27日

やさしくふるえる

 『村下孝蔵メモリアルコレクション』 を手に入れました。
 村下さんの歌う童謡「赤とんぼ」「故郷」を聴けて、bkntmrg はしあわせ。

   ★
こころざしを はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷

 わたしは、思い出してしまいました。いつか、こころざしを立てたということ。或るこころざしを立てた瞬間のこと。
 今までも、忘れていたのではありません。忘れたいと思っていて、そして、忘れられなかった。
 そして、思い出してしまいました。
 四十にはまだ時間がありますが、本当は、わたしは既に、迷ってなんかいないのです。

   ★

 村下さんのやさしくふるえる声が、わたしの髪に触れ、頬に触れ、そして背をそっと押す。
 小雨降る午後、村下さんの歌う「故郷」を、ひとり、聴いていました。
posted by bkntmrg at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2007年06月26日

B 氏

 生きることが、あまりにつらいので、B 氏に思わず話しかけている私でした。
 (ねぇ?)
 ぼんやりとどこかを見つめたままの Brain 氏に、私は自分の存在を思い出させるため、少し大きめの声を出して言うのでした。
 (ねぇ?)
 (うん)
 (ねぇ、B さん)
 (うん。聞いてるよ)
 ぼんやりとどこかを見つめながら、B 氏は返事をくれました。
 (ねぇ、B さん)
 (うん)
 (生きることは)
 (うん)
 (みな誰も)
 (うん)
 (こんなにつらいですか?)
 私は B 氏の表情を見ずに、続けるのでした。
 (生きて、いかなくちゃだめですか?)
 B 氏の心が、ことりと音をたてて動くのが、私にはわかったのですが、しかし私は気づかないふりをするのです。
 (ねぇ?)
 (うん)
 (だめですか)
 私はまた、目をふせました。
 (うーん……)
 B 氏が、戸惑い言葉を失っているのが、私にはわかるのですが、私は気づかないままでいるのです。
 (だめですか?)
 (どうして?)
 すると Brain 氏が、静かに言いました。
 (うーん……。君はどう思うの)
 ずるい、と言い返したい私の心を、止めるのもまた私の心なのです。
 (ずるい)
 でもやっぱり、つい言ってしまう。
 私は PC の電源を落とし、布団をしき、部屋の電気を消して、そして B 氏に言うのでした。
 (おやすみなさい)
 B 氏は、戸惑ったまま、言葉を失ったまま、ぼんやりとどこかを見つめて、こう言いました。
 (うん)
 B 氏は言いました。やさしい声で。
 (おやすみ)


続きを読む
posted by bkntmrg at 01:39| Comment(3) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年07月14日

通りのすみで

 これを書いたのは、2001年夏のこと。もう五年も前のことですね。
ただ風が ここちよいよ
それだけが
僕の楽しみ
 これはわたしが書いた、「さよならのうた」という詩のなかの一節です。

 わたしはこの言葉、この詩を思い出すとき、いつでも驚いてしまうのです。過去に放った自身の言葉が、いくらかは年を重ねた今になってもやはり、"本当の言葉"であることに。うれしさとさみしさとの、ないまぜの心で、わたしはこの自分の詩を読みます。

   ★

 俳句にはまったく詳しくないのですが、ただひとつ、そらで覚えている句があります。
浮浪児昼寝す「なんでもいいやい知らねえやい」  ―――中村草田男
 bkntmrg の心のなかには、思春期の少女だけではなく、この少年のような人物もいるようです。北風も南風も吹きさらす通りのすみで、誰かに背を向け目を閉じる少年が。
 なんでもいいやい知らねえやい。
 これはとても静かな呪文のようなもの。かすかな祈りのようなもの。

   ★

 そう。ただ風が、ここちよいよ。わたしは風に吹かれたい。北風も南風も吹く道のうえで。
 わたしは眠りを眠りたい。静かな呪文、かすかな祈りで、いつか自分の孤独を埋めて、ぐっすり、眠りを眠りたい。
posted by bkntmrg at 02:52| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年03月06日

雨に濡れる

 おだやかで、やさしい言葉で話すことは、本当に大切なことだ。おだやかでも、やさしくもない言葉で話したり、そして考えたりしたとき、人というのは、自らの魂にさえ、傷を負ってしまう。
 いつか放った良くない言葉が、やがてわたし自身へと、雨となって降りそそぐ。身も心も凍えさせる冷たい雨になって、わたし自身を濡らす。
 そして、ああ、またこの雨だと、凍えた身体で、傷ついた心で、天を仰ぎ、それとも掌で顔を覆い、目を閉じるのだ。
 かなしいのは、傷ついたのは、自分自身に力が無かったせい。そして、いつか放った言葉の刃が、他者にまで届いたことを知っているとき、深くうなだれてやまないのだ。
 ああ、またこの雨だ。いつかわたしが放った、おだやかでも、やさしくもない良くない言葉が、雨となって自らにかえってきて、いまのわたしを芯から濡らして、凍えさせている。
posted by bkntmrg at 20:07| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年02月27日

八重桜

image/crossbar-2006-02-27T23:23:41-1.jpg

 わたしのために、咲いてくれたんじゃあないって、知っているの。
 ただあなたに、また会うことができて、とてもうれしい。
posted by bkntmrg at 23:23| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年02月18日

ホットチョコレート

 ひとりぼっちで、心細くて、涙ぐんでいるのなら。あなたに、甘みと、あたたかみを。

 甘みは、傷ついて、孤独にうなだれている、あなたの心に。あたたかみは、こごえそうになっている、あなたのからだに。
posted by bkntmrg at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年02月16日

出会いのもの

 絶望というのは、しない、とか、する、とかいうものではなく、"出会い"のものだ。
 気の持ちようで、それとも意志の力で、消してしまえるという類のものではない。もしもあなたが、そう出来ると感じているのだとしたら、それはただ、出会っていない、というだけのことだ。絶望というものに、そもそも出会っていないのだ。
 そして、それは悪いことではない。それに越したことはないのだから。"絶望"なんていう言葉を、思いついたりせずに生きていけるのなら、本当に、それに越したことはないのだ。
posted by bkntmrg at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年02月05日

あたたかい日々を

 海に行って、貝を捕ったことがある。
 岩場の、岩と岩のあいだを、巻き貝がちょろちょろと逃げていく。
 小さいものは逃がして、あとは、手元にあったビニールの袋に入れていく。
 海に吹いていた風は冷たかった。季節は冬であったかな。
 ビニール袋に入れた巻き貝は、家に帰って、砂を吐かせてから、塩でゆでた。それを夕食にした。
 一緒に貝を捕った人と、本当は二人で食べたかったのだけど、それは叶わなかったので、ひとりで食べ、そして酒を飲んだ。
 小さな巻き貝であったけれども、味は良かった。
 良い肴だった。


 わたしがいつか、あたたかな人と家庭を持ち、そして子を持ったなら、その子と一緒に海に行って、貝を捕ったりしたいなぁと思う。魚釣りでもいい。
 もしも庭を持てるなら、花だけでなく、野菜も育てたいな。
 かなうのなら、にわとりを飼うのもいい。卵をそれで得る。そして、いつか、つぶすこともしたいような気がする。

 今の子ども達は、自らの食卓にあがるものを、自らの手を使って得ることはないのだろうか。まったく?
 自分以外の生をいわば奪い、自分のなかに取り込んでいく。そういうことを、罪だと思わないままでいる、知らないままでいるというのは、何というか、もったいないことのように思う。うまく説明出来ないけれども。そんな気がしている。

 まあ、そういう、むずかしいことを言おうとしなくてもいいか。

 いつか、わたしと一緒に貝を捕ってくれた人のように、わたしもまた、小さな子の手をひいて、海まで散歩。
 岩と岩のあいだの海水の中を、ちょろちょろと逃げていく巻き貝を、その子と一緒に追いかけて、ね。
 いつの日か、そんな、あたたかい日々。
posted by bkntmrg at 01:21| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年01月25日

Sweet composition...

 夕焼け雲

知らないうちに
頬が染まってしまうから
はずかしくって
ほんとは誰にも見られたくない

だけどからだがふわふわして
気付けば空でたゆたってるの

思ったら思った分だけ
頭のなかがぐるぐるするけど
結局 最後は
頬が赤く染まっている
どうしていいのか
わからなくって
言葉なんか見あたらなくて
ただ風に吹かれているの

日が落ちる頃
あなたは空を見上げたかな
そうだったらいいのにな
はずかしくって
どうしていいのかわからなくって
だからあなたが気付かなくても
それで良かった

今日の空に
ふわふわしていた
夕焼け雲
あれがわたし
posted by bkntmrg at 22:32| Comment(2) | TrackBack(1) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年01月14日

浅い夢

 bkntmrgの好きなアーティスト、村下孝蔵さんに、「初恋」という曲があります。
 誰の心にもあるであろう初恋の頃のことを、もしくは郷愁を、そっと呼び起こしてくれるような、とても良い曲です。
 うーん、知らないなぁ、という方も、実際にきいてみれば、あ、この曲、きいたことある、と仰るかもしれません。村下さんの曲のなかでは、一番有名な曲ですね。そして、これからもながく残っていくであろう名曲でしょう。そう、わたしは信じて疑っていません。

 ところで「初恋」は、テレビやラジオで短い時間で紹介をされる場合には、やはり一番だけが流されるのですね。

 「放課後の校庭を/走る君がいた/遠くで僕はいつでも君を探してた/浅い夢だから/胸をはなれない」

 一番目のサビのこの部分に、聴く人の心もまた、遠い日の浅い夢を追いかけて、ふと旅に出てしまうのではないでしょうか。
 つくづく良い歌詞だなぁと、今これを書きながら思っているbkntmrgですが、しかしこの曲は、二番の歌詞も、本当にすぐれているのですね。

風に舞った花びらが 水面(みなも)を乱すように
愛という字書いてみては
ふるえてた あの頃

 これは、二番目のサビの部分です。わたしはこの部分が、とても好きです。「初恋」という曲を想う時に、二番目の歌詞もまた、とても大きいですね。一番にくらべると、紹介されることはずっと少ないと思いますが。


 愛というようなものと、ふと向き合うとき、今でもわたしは少しふるえる。そして、そういう瞬間は、ずっと昔、わたしが少女であった頃に、はじめて出会ったのですね。
 特定の想い人がいるわけでもなかった、なんでもない日の午後に、何故か愛のことをふと想った。
 その時のことを、この曲を聴くと、思い出します。

 恋に恋する少女であったことはわたしには一度もなく、いつでも、欲しいものといったら、愛というようなものでした。愛というのが、なんなのか、よくはわからないけれど。
 風に舞った花びらが、水面を乱すように、"愛"をふと想っては、ふるえた……。そんな、十三才のころのわたしが、今でも胸の奥にいて……。
 「初恋」の歌に、村下さんの声に、その少女はいつも、そっと呼び起こされ、顔を覗かせるのです。
posted by bkntmrg at 14:45| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2006年01月10日

しあわせな思案

 愛情と、敬意と、感謝の気持ちを、どんな言葉で、伝えたらいいのかなぁ。遠い場所にいる、あの人へ。

 しあわせな思案にくれていた、今日の日の夕方。
posted by bkntmrg at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2005年12月27日

名を呼ぶ

 名を呼ぶ

吹雪のなかで
帰る道を見失って
心細くて 凍えそうで
ひとり まつげを震わせて

たとえばあなたに
そういう時がくるのなら
わたしはその時
遠い場所から
名を呼ぼう
あなたの名を

きっと
覚えておいでね
いつでも
耳をすませてみることを
あなたの名を
知る人がいることを

自分自身を見失い
心細くて 凍えそうで
ひとり 泣き出しそうな時
遠い場所から
わたしはあなたの名を呼ぶ
あなたがほんの少しほっとして
顔をあげ
また歩いていけるように



(すべての日が神聖な日……などと言いつつも、クリスマスにはやはりほんの少し、特別な感情を覚えていたbkntmrgでした。日付は更に変わり、もう27日ですが、この文章は2005年のクリスマス用ということで書いてみました。)
posted by bkntmrg at 01:26| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2005年12月03日

星になりたい

「ふかふかでも、つやつやでもない赤毛のうさぎ。汚れててね、ひょこひょこはねてね。草と草の間をちょっと行って、遠くへは行かない。友達はいつかいたけど今はいなくて。それでね、そのうさぎは巣穴で眠るのだけど、たまに夜中に目覚めてしまうの。そんな時、目をしょぼつかせて、ひっそり巣穴から出て、空を見上げるの。冬を越せない未来を思って、鼻をふんふんさせてね。瞬いている一つの星を、そっと見てる…。それでね、私はその星になりたい。赤毛のうさぎがひとり震えて見上げるような、その星に、私、なれたらいいなと思うんだ」
posted by bkntmrg at 04:27| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2005年10月26日

迷子

 人恋しいような、それとも、誰とも話をしたくないような。
 そのどちらもが本当の夜、私は、どうしていいのかわからない。
 詩のいっぺんでも書きたいけれど、友にすべき静けさが、心のなかに見あたらない。

うす汚れた小さな本を
日がな一日読んで
おれも遠いマルセーユから
胸いっぱいの手紙を出したくなった。
若さと苦しみ、
それからわれわれの勇気について語り得る友、
巴里の、サン・ルイ島の
あの貧しい木靴つくりの息子へ、
一人の娼婦が
泣きながら書いたような切ない手紙を。


 今日もまた、この詩を思い出している。

 一人の娼婦が、泣きながら書いたような。今日の私もまた、そんな手紙を書きたいのだろう。胸いっぱいの、切ない手紙を。

 ただし私は、手紙の宛名が、思いつかない……


 人恋しいような、それとも、誰とも話をしたくないような。
 そのどちらもが本当のうらはらな夜に、私はまるで、迷子のようだ。
 途方にくれたまま、眠りが私を絡めとることだけを、ただ待っている。
 手紙は、書かれなかったし、涙も流れなかった。疲れた瞳はそのままで、ただ朝が、近づいていく。


 ※文中の詩は、菅原克己「<ビュビュ・ド・モンパルナス>を読んで」という詩の中の、「手紙」と題された一節。
posted by bkntmrg at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。